鏡板(かがみいた)には老松(おいまつ)が描かれており、能楽堂によってそれぞれ独自の松の絵になっています。

本来能舞台は四方が吹き抜けになっていました。昔は野外の舞台は老松のそばに設置されることが多かったようです。老松は神の象徴とみなされていて、神前で舞うという意味があると言われています。
実際に舞台の背面に鏡板が張られるようになったのは桃山時代以降ですが、老松の絵が定着したのは江戸時代のことです。
松の絵には決まりごとがあり、「根際ではなく、床高から描く」「鏡板の中心より左下から根を起こし、幹は右上に曲がって伸びる」「松以外の木や花を描かない」などがあります。